蘭草庵

■あらすじ 「わあー！　とってもきれいですね！」 「ああ、素晴らしいね。どうだい？　ひとつ歌でも」 「僕は遠慮しておく。だが本当に良い祭日和だなあ。お前さんたちは旧知のものたちと行くのか？」 「ぼくはいわとおしと、ともえがたと、なんせんとまちあわせをしています」 「ほう、南泉の坊主と！　それはそれはうちのものが世話になっている」 「ぼくもたのしいですから！」 「僕は蜂須賀と博多と約束しているよ。それぞれ兄弟と屋台を楽しんだ後に花火を一緒に見ようってね」 「当番さえなければ僕たちも昼間から楽しめたんだが……だがそうか、ふたりとも本丸でできた友と行くんだなあ。かつては縁のなかったものたちともこうして心安く過ごせるというのは、なかなか良い体験さな」 「そうだねえ。いつまでこの時が続くかわからないけれど、その時その時を存分に楽しもうじゃないか」 「まずはきょう、ですね。ほら、ばびゅーんといきますよ！」 ■仕様・収録内容 大きさ　：A6（文庫本） ページ数：244 厚さ　　：11mm カバー　：あり 帯　　　：なし ■収録内容 短編集です。 　Ｔ：Twitterで公開 　px：pixivで公開 　Pr：プライベッターで公開 　寄：アンソロ寄稿作品 　新：書き下ろし Ｔ：はじめて笑った日／加州清光 Ｔ：私たちには物語がある／五虎退 px：あかねさす君／和泉守兼定 Ｔ：飲み込めない良薬／宗三左文字・へし切長谷部 px：心燃えて／へし切長谷部 Ｔ：淡雪／蜻蛉切 Ｔ：まどろみに声／南泉一文字 Ｔ：病葉の文／翠玉 Ｔ：氷河の中の刀／一文字則宗 Ｔ：夕暮れ時の海／北谷菜切 Ｔ：花火／ソハヤノツルキ Ｔ：迷い込んできた子犬／歌仙兼定 px：手向花／地蔵行平 px：重陽の朝／歌仙兼定 Ｔ：星月夜／日本号 Ｔ：枯れ葉色の幸せ／村雲江 Ｔ：もみの木が見つからない／歌仙兼定 Ｔ：刀の信仰／水心子正秀 Ｔ：枯野見の夜／一文字則宗 Ｔ：時雨受く大地／薬研藤四郎 Pr：風物詩の後始末／山姥切国広 寄：荒城の月も廻りて／山姥切国広 Pr：焦がれた輝き／三日月宗近 px：深く染む／三日月宗近 Ｔ：初虹／七星剣 Pr：つぼみの気配／燭台切光忠 px：指先の喜び／歌仙兼定 Ｔ：やがて花咲き実るもの／大千鳥十文字槍 Pr：過ぎし日の星空／七星剣 px：われから／治金丸 Ｔ：クリスマスの足音／古今伝授の太刀 Ｔ：ごちそうが待ちきれない／松井江 Ｔ：また巡り来る驚き日和／鶴丸国永 Ｔ：芸術の秋／亀甲貞宗 px：墨染の桜／一文字則宗 新：夏のオリオン／御手杵 新：和歌現代語訳 新：各話コメント 新：あとがき ■作品の傾向 短編集 日常 ほのぼの ■ノベルティ 薬研藤四郎と山鳥毛の七夕短冊しおり 書き下ろしA6中綴じ本「ねがいごとひとつ」